幸せな一日

あしたのジョー展というのが今日まで練馬区の美術館でやっていたのを
一昨日(!!)知り、今日行ってきました。




・・超幸せでした・・。






あしたのジョーを通して昭和という時代を振り返る、というテーマだったみたいですが、
展示されていた原画の枚数も沢山あり、じっくり読みながらがっつり世界に入ってしまって、
凄い重たさを持った作品だったんだなぁ、と改めて感じました。。


そもそも、ジョーが最初に出て来たドヤ街(宿を逆さにして「ドヤ」と今日初めて知ったよ)
は東京の山谷にあたるし、実在するものをリアルに描こうとしてた事が後になってじわじわと
感じるようになってきました。



テレビのアニメを先に見ていたので、今日コミックの原画を見て衝撃を受けたのは、
(多分アニメでは違うものになってたのか、覚えてなかっただけかも知れませんが)

カーロス・リベラがドヤ街で子供達の前で歌ってた歌が
聖書の言葉だったのです。





調べてみると、この事を引用されてる牧師さんがいました。

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この372番ですが、ジョーの対戦相手であるベネズエラ人のカーロス・リベラという選手が
ジョーとの対戦前に会いにやって来る場面に出てきます。

このリベラ自身がベネズエラの貧民層の出身者であることから、ジョーのジムがある(これは
東京の山谷地区がモデルであると言われていますが)ドヤ街の公園でギター片手に労務者たちに
歌っていたのがこの讃美歌であったのです。

ストーリーの流れからすると、何故この歌であるのかは分からないのですが、カーロスに
ちばてつやはこの讃美歌を歌わせているのです。

http://wwwa.pikara.ne.jp/bap8saki/2006/20060813.html

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讃美歌 372番 「ひたいを落つる」




額を落つる 玉の汗

化して垂穂の 実となりぬ

我が幸や くにたみの

命の糧を 作るわざ


剣を変えて 鎌となす

平和の御代も 近付きぬ

げに楽し 我が神の

御旨にかなう なりわいは








その対比のように、その原画の下に、金竜飛の子供時代のエピソード

(戦時中に飢えた子供だった金竜飛が、泥の中に倒れていた兵士が襲い掛かって来たように見えたのを
 自分の食べ物を奪われると勘違いして石で打ち殺すが、それが父親だったという場面)

が展示されていて、










涙ドッバー。









ちば先生自身が、子供時代に満州で戦争体験を持っているそうで、そこからの
イメージで描かれたものらしいです。


絵柄は丸くてほのぼのとしているのに、奥にある暗さや重さは本物だと感じました。。



それだけの体験を知っているのに、子供達を原作にいないのにも関わらず登場させたり
戦いだけの世界にしないような描き方をされています。




今になってちょっと分かる事が増えて来たような、そういう気付きが一杯あったような
展覧会でした。



























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